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グロメン「惚れられると強くなれる能力?」 Tweet
- 2015/08/15
- 05:40
- 1 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 00:29:40.482 ID:+oEr9xf+0.net
- 神官「それがお主の能力じゃ」
グロメン「ふざけんなよ俺の面がこんなんだからってからかってんだろ?」グググッ
神官「胸倉を掴むな! これは神のご意思じゃ!!」
グロメン「ウソつくなよ」グググッ
ロリ神官「おじいちゃんをイジメないで!!」ポカポカ
グロメン「はんそんな攻撃俺に効くか――」
《ロリ神官に嫌われた為、体力を8割削ります》
グロメン「ぐえっ」バタン
グロメン「なんだこれ……」
ロリ神官「おじいちゃんをイジめるから罰が下ったんだね、はんっ」プイッ
神官「ゲホゲホッ、とにかく、その能力が成人のお主に与えられたモノじゃ上手に生きていくんじゃな」
グロメン「死にたい」
町民A「おっグロメンじゃん今日もグロい顔してんなー」
《町民Aの好意的罵倒により体力が二割回復します》
グロメン「どんな仕様だよ……」ムクッ
- 2 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 00:33:13.813 ID:+oEr9xf+0.net
- 町民A「お前そういや今日成人だろ?」
グロメン「まぁな」
町民A「お前冒険者になりたいんだっけ? 早く酒場行けよ」
グロメン「おうそうだな」
神官「力強く生きるのじゃーじゃー」エコー
グロメン「ぶっ殺すぞハゲ。まぁしょうがないからもう行くけどさ」テクテク
酒場
グロメン「で、勇者さんの仲間に俺って入れます?」
酒場マスター「いやこの能力はちょっとな」
グロメン「何が駄目なんですか」
酒場マスター「勇者はハーレムパーティーお前はグロメンそしてこの能力もう分かるだろ?」
グロメン「すいません最近耳と理解力が悪くて」
酒場マスター「要約するとお前多分しぬぞ」
- 3 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 00:36:18.991 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「んなアホな」
カランコローン
勇者「いやー今日も活躍したした」
女僧侶「これから夜も活躍して貰わないといけないんだから」
女魔法使い「そうそう」
勇者「いやはや勇者は夜でも聖剣振るわにゃならないとは困ったな、ハハハッ」
グロメン ジー
勇者「ん? なんだお前何見てんだ?」
グロメン「あの、俺も仲間に……」
酒場マスター「馬鹿やめとけお前」グイッ
女僧侶「何あのグロメンきもいモンスターみたい」
《女僧侶から嫌われた為、体力を3割削ります》
グロメン「ぐぱっ」バタッ
酒場マスター「だから言ったのに」
- 5 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 00:40:12.522 ID:+oEr9xf+0.net
- 勇者「? よくはわからんがお大事にな、顔面崩壊くん」
《勇者から嫌われた為、体力を1割削ります》
グロメン「コポォ」バコリ
酒場マスター「あぁもうコイツしょうがねぇな。ちょいと隠れてろ本当にしぬぞ」グイッ
グロメン ピヨピヨ
翌日
グロメン「……」
酒場マスター「お前さん、世の中で生きてくのも厳しい自覚あるか?」
グロメン「はい」
酒場マスター「まぁでも、冒険者って手は案外悪くねぇだろうな」
グロメン「はい」
酒場マスター「少なくともソロなら基本外で一人だ。誰かに嫌われる心配もねぇ」
グロメン「はい」
酒場マスター「さっきからハイハイしか言ってねぇけど大丈夫か?」
グロメン「はい」
- 6 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 00:43:40.755 ID:+oEr9xf+0.net
- 酒場マスター「はぁ、まぁ良いギルド登録しとくぞ」
グロメン「はい」
酒場マスター「これは悲しい顔面崩壊くんにプレゼントだ。俺が若い頃に使ってた魔剣だ」
グロメン「はい」
《酒場マスターによる切ない優しさにより温もりが少しアップします》
グロメン「ううっ、マスター」ダキッ
酒場マスター「気持ちわりぃ近づくな」
《信頼している酒場マスターから嫌悪された為、体力を9割削ります》
グロメン「アボラッボォコポォオオ」グッタリ
酒場マスター「あーやべぇまぁ良いか」
- 7 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 00:48:00.236 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン ピクッピクッ
酒場マスター「とりあえず近くの魔物倒してこいな? 報酬はドッグモンスター一匹で100円だからな」
グロメン ピクピクゥ
町の外
グロメン「はぁ、まったく酷い目にあったぜ」ズシャア
ドッグモンスター ブシャア
グロメン「しかしこの魔剣すげぇな次元すら切れそうな気がしてくるぜ」ブンブン
ズシャア
グロメン「おっとこれで100匹目か。まぁ上々だろう」
酒場
グロメン「といわけで100匹分の耳です」
酒場マスター「お前良くやったなこんだけの数」
グロメン「魔剣が予想以上に強くて」
酒場マスター「だろうな。それ呪われてるし」
グロメン「え」
- 8 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 00:52:04.294 ID:+oEr9xf+0.net
- 《魔剣の呪いにより能力が強化されます》
《三日以内に異性に好かれないと死にます》
グロメン「確認して見たらやばい」
酒場マスター「いやまさかそこまでとは」
グロメン「あんた使ってたんじゃないのかよ」
酒場マスター「俺の場合は違う感じだったしな。人によって違うんだろう」
グロメン「そんな」
酒場マスター「しかし三日か。今から間に合うか?」
グロメン「厳しいっしょ、好かれるのは」
酒場マスター「ん? 俺が言ってるのは墓石の事だが?」
《酒場マスターの好意による言葉によって体力が二割回復します》
グロメン「喜んでいいんだか悪いんだか」
- 9 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 00:56:39.756 ID:+oEr9xf+0.net
- 酒場マスター「まぁ頑張れやほら一万円」ヒョイ
グロメン「はい」
街中
グロメン「しかし死ぬのはヤバイな。どうしよう」
奴隷商人「イキの良い奴隷はいかがー」
グロメン「ムッ」キュピーン
奴隷商人「いかが?」
グロメン(これはチャンスか? 奴隷を買って好かれれば……大丈夫だメシでも食わせればフォーリンラブだろ)
グロメン「かった」
奴隷商人「一人100万円ね」
グロメン「冗談やめてよ」
奴隷商人「冗談やめてよはこっちの台詞だよいったいいくらで買うつもりで?」
グロメン「一万円」
奴隷商人「てめぇぇえええゲロ以下の返答するんじゃああねぇえええ」ピシンピシーン
グロメン「鞭いたい」
- 11 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:01:06.396 ID:+oEr9xf+0.net
- 《奴隷商人の嗜虐心を満たした為攻撃力が上がります》
グロメン「どういう判定なの? 別の意味で好かれた感じか?」
奴隷商人「なぶりがいのある肉だぜこいつぁー惚れたぁ」ピシンピシーン
グロメン「ひぇええ今度はちゃんと金もってくるから」ダダダッ
町の外
グロメン「くそっ、取り合えず金だな金」
グロメン「金があれば愛は買えると思うしかあるまいしかし100万か三日で無理だろjk」
ズシャアアズシャ
グロメン「くそくそなんか良い手はねぇのかな」
馬車 ガロロ
グロメン「ん? あれは商人の馬車……金目のものがありそうだな」
グロメン「いや駄目だろ人道から外れちゃさすがにヤバイ」
- 13 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:03:58.350 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「しかしこのままでは死ぬ」
グロメン「しぬか人間やめるかの二択とか……ん?」
盗賊「ヒャッハー」
盗賊2「馬車だ襲えー」
グロメン「……これは良い所に」
盗賊3「フヒャー ん? なんだお前?」
グロメン「ヒャッハー襲えー」
盗賊4「新入りか」
グロメン(こいつらにまぎれて罪被せてやろう)
- 14 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:08:08.375 ID:+oEr9xf+0.net
- ズシャ バシャア
盗賊頭「おうなんだあいつ強ぇな」
盗賊4「新入りっぽいですぜ」
グロメン「ひゃっはー」
《盗賊の頭から期待の好意を受けた為攻撃力が上がります》
グロメン「なんかしらんが攻撃力あがったぜヒャッハー」
商人「ひぇええお助けを」
グロメン「おう、じゃあ金出せや」
商人「申し訳ないが金目のものはあまり、私奴隷の仲介人でして中には奴隷しか」
グロメン「うそつくんじゃねぇよ馬車から人の気配はしねぇ」
商人「ほ、本当でございますぅ」
グロメン「あん? 今度は切り傷じゃすまさせねぇぞ?」ピッ シュッ
商人「すいませんお金ならあります」
盗賊頭「あいつは見込みがある」
《更なる期待を貰いました。攻撃力が小幅に上昇》
- 15 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:12:30.289 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「おうおう金がザックザクだぜ」
盗賊頭「遠慮なく貰ってくぞ」
グロメン「ところで俺の取り分ですが」
盗賊頭「お前は見込みがある。三割もってけ」
グロメン「あざーっす」
商人「お、鬼畜生め!」
《商人から極端に嫌悪されました。体力が3割削れます》
グロメン「がはっ」ガクッ
グロメン「てめぇ……」
商人「ごめんなさいごめんなさい」
盗賊頭「気にするんじゃねぇどうせ汚い事やって得た金だ」
グロメン「そうなん?」
商人「そんな汚い事なんて」
盗賊頭「お前が文字の読めない農民相手に文書を偽造して土地や宝飾品の類をタダ同然で巻き上げてる事実はわかっている」
商人「なぜそれをっ」
- 16 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:17:23.582 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「マジかよ……」
グロメン「ってかあんたらもしかして義賊か何かなの?」
盗賊3「お前そんな事も知らずに入団したのか?」
盗賊4「普通分かってて入ってくるだろ?」
ジー
グロメン「やばい怪しまれた」
盗賊頭「……まぁ事情なんぞどうでも良い、引き上げるぞ」
盗賊頭「お前は金もってどこへなりと行け」
グロメン(あーこの反応俺部外者だってバレちゃってるわ)
グロメン(でもなんか義賊っぽいし、ここで三割も貰ってったら俺極悪人じゃねぇか)
グロメン(仕方ない諦めるか)
グロメン「いや、俺は金は良いっす。それよりこの金は何に使うんですか?」
盗賊頭「孤児院に寄付するんだ」
グロメン「なるほど、どうぞお使いくださいませ」
盗賊頭「良いのか? お前の手柄もあると言うのに」
- 17 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:20:40.204 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「孤児院だなんて聞いたらそらそうなります」
盗賊頭「すまんな助かる」
《義賊全体からの信頼が大幅に上昇。呪いが少し薄まります。死亡までの時間が一時間延びます。三日と一時間になります》
グロメン「馬鹿にしてんのか!!」
酒場
グロメン「とりあえずまた耳100匹分です」
酒場マスター「ほい一万」
グロメン「ども」
酒場マスター「しかし金足りねぇだろ」
グロメン「えぇまぁやはり奴隷を」
酒場マスター「墓石って結構高いぜ?」
グロメン「やっぱりそこかー」
- 18 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:24:35.406 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「なんか良い仕事紹介してくださいよ」
酒場マスター「じゃあこの最近出没する盗賊の討伐はどうだ? 五十万もらえるぞ」
グロメン「おお五十万。でも盗賊?」
酒場マスター「あぁ義賊を称する連中らしいが」
グロメン(あれそれってもしかして)
酒場マスター「どうした?」
グロメン「いや、それは受けないです。気が乗らない」
酒場マスター「そうか」
勇者「じゃあ俺が勇者らしく盗賊狩りと行きますか」ヒョイ
女たち「「素敵」」
キャーキャー
グロメン「……そいつら、倒すんですか?」
勇者「皆の不安を取り除くのが勇者の役目なんだドゥーユーアンダスタン?」
グロメン ムッ
酒場マスター「おいおい落ち着けとりあえずじゃあ勇者行ってこい」
- 19 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:28:04.180 ID:+oEr9xf+0.net
- 勇者「はははっ、それじゃあ行ってくるとしようか」ムニュ
町娘「あっ、そんなお尻を///」
女僧侶「ちょっと勇者揉むなら私のを……あっ///」
勇者「大丈夫だちゃんと可愛がるさこれも勇者の勤めさ」
テクテク
グロメン「……はぁ」
酒場マスター「お前もあんなだったらメチャクチャ強くなれただろうな能力的に」
グロメン「まぁどうしようも無いこともあるでしょう」
グロメン(しかし、あの義賊を倒すのはどうにも納得しがたい)
グロメン「ふむ」
- 20 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:30:01.019 ID:s9GOL7R90.net
- みてんぞ
- 22 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:31:03.666 ID:b0Frx0TK0.net
- 結構おもしろい
- 23 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:32:55.665 ID:+oEr9xf+0.net
- 酒場マスター「どした?」
グロメン「いやちょっと出かけてきますわ」
酒場マスター「?」
盗賊のアジト
グロメン「さーせん誰かいませーんかー」
盗賊3「おうこの前のじゃねぇか」
グロメン「頭いる?」
盗賊4「どうしたよ」
グロメン「勇者が攻めにくるぞ。あんたら指名手配されてる」
盗賊2「何!?」
盗賊頭「……まぁそろそろだろうなとは思ってたがな」ヌラリ
グロメン「登場こわっ」
盗賊頭「まぁそう言うな。しかし情報提供には感謝する」
《盗賊たちとの信頼が更に厚くなる。今なら大抵の事をしても許されます。そう性的な事でも》
グロメン「別に俺ホモじゃねぇから!!」
- 26 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:39:55.788 ID:+oEr9xf+0.net
- 盗賊頭「しかし、どうしたもんかな」
盗賊「俺提案ありまっする」
グロメン「言ってみたまえモヒカン君」
盗賊3「なんでお前が仕切ってんの? まぁ良いけどさ」
盗賊4「で、何だ?」
盗賊「グロメンに俺たちの事倒して貰ったことにすれば解決じゃね?」
盗賊頭「ほう、そいつは妙案だ。どうだ?」
グロメン「別にかまわないっすけど」
盗賊頭「そいじゃあこいつを持ってけ」スッ
グロメン「これは?」
盗賊頭「盗賊の頭巾だ。こいつが証拠になるだろう」
グロメン「はぁ、でもいいんすか?」
盗賊頭「俺は今捕まるワケには行かねぇ、今はな」
盗賊3「そうだぜお頭は実は今な無き某国の――」
盗賊頭「おっとそれ以上は駄目だぜ、こいつにも迷惑がかかっちまう」
- 29 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:42:28.639 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「なんすか某国って」
盗賊頭「聞いたら引き返せなくなるぜ」
《高感度がマックスになりかけています。この話を聞くと大変な事になります》
グロメン「大変な事ってなんだよ!!」
グロメン(しかし……まぁ良いか)
グロメン(どうせあともうちょいで俺死にそうだし解決策も見つからなさそうだし)鼻ホジー
グロメン「どうぞどうぞ俺たちの仲じゃないですか」
盗賊頭「ふんっ、良い度胸だまぁ良い話してやるとするか」
グロメン「しゃっす」
- 30 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:47:20.825 ID:+oEr9xf+0.net
- 盗賊頭「おい、来い」
赤髪少女「なんでしょうか、お父様」トコトコ
グロメン「誰この美人?」
盗賊頭「俺の娘だ」
グロメン ブホー
グロメン「まじっすか」
盗賊頭「あぁ、こいつも話に関わってくるからな」
グロメン(なんだろうどうせ死ぬしって思ったけどなんかヤバイ事になりそう)
グロメン(いやまぁ大変な事なるってはあったけどさ)
赤髪少女「ところで……この方は?」ビクビク
《赤髪少女から嫌悪感を持たれています。心に5割のダメージを与えます》
グロメン「ノホッ」バタン
盗賊頭「大丈夫かお前」
グロメン「な、なんとか」ヨロヨロ
グロメン「それで、話は?」
- 31 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:51:54.911 ID:+oEr9xf+0.net
- 盗賊頭「うむ。何十年も前に滅ぼされた国が北方にあるのは知っているか?」
グロメン「まぁ、有名な話ッスよね」
グロメン「確かこの国に滅ぼされたんすよね」
盗賊頭「あぁ、俺はその国の正統な王位継承権を持つ血筋だ」
グロメン ゴボーッ
盗賊頭「おいおい……」
グロメン「なん、だと……」
盗賊頭「で、話を続けるぞ」
盗賊頭「俺は国の再興を目標にしている。義賊をしているのは、この国への復讐のつもりだ」
盗賊頭「行き着く所はまぁ俺の為国の為ってワケなんだが……」
グロメン「どえらい話を聞いてしまった」アワアワ
盗賊頭「どうする?」
グロメン「え?」
盗賊頭「取り合えず俺たちを討伐したって連絡はして貰うとして、だ。その後だ。俺と来るか?」
- 33 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 01:57:15.171 ID:+oEr9xf+0.net
- 盗賊頭「まぁ来るとしたら、最優先でまずは娘の安否を護ってもらう事になる」
赤髪少女「え? この顔面崩壊さん、ちょっとイヤなんですけど……」
《赤髪少女から嫌悪感が増加しました。心と体に三割ダメージです》
グロメン「ンボッホォオオ」グタリ
盗賊頭「まぁそう言うな。腕は立つ。しかと見た」
赤髪少女「……は、はぁ」
グロメン(ダメージ追った俺の事無視かよっまぁいいけど)
盗賊頭「俺はお前を信頼している。今必要なのは信頼できる仲間だ」
グロメン「仲、間……」
グロメン(勇者からはケチョンケチョンに顔面崩壊とされた俺だが……そんな俺を仲間に?)
グロメン(心が、ざわつく)
グロメン(……良いだろう。どうせ後三日もない命だ。少しだけ、仲間ごっこしてもバチは当たらんだろ)スッ
盗賊頭「お?」
グロメン「良いでしょう。仲間になりましょう」
- 37 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:01:00.593 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「王よ」サッ
盗賊たち「王よっ」サッ
盗賊頭「よきに計らえ」ザッ
グロメン(妙にサマになってんなこの人)
《称号を得ました。亡国の復興者を得ました》
グロメン(なんか称号貰ったけど役に立つんかいなこれ)
酒場
グロメン「で、これが証拠です」スッ
酒場マスター「はーっお前がやったんか」
グロメン「えぇ通りすがりだったので」
グロメン「それで、勇者たちは?」
酒場マスター「入れ違いだな。さっき向かった」
グロメン「なんだとっ」ダダッ
酒場マスター「忙しいやっちゃな」
- 41 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:04:27.337 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「急用が出来て」
酒場マスター「金は良いのか?」
グロメン「それは貰っていきます」クルッ
酒場マスター「現金なやつだなホレ」ポイッ
ガシャアン
グロメン「すげー金……」
酒場マスター「五十万だからな全部硬貨だし」
盗賊のアジト
グロメン「くそっ、間に合うか?」
バガーン ゴガーン
グロメン「何の音だ!?」
- 44 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:08:25.955 ID:+oEr9xf+0.net
- 勇者「聖剣の錆びとなるが良い行くぞエターナルディメンションソードォオオ」ゴッ
盗賊「うわー」ビシャッ グタリ
グロメン「くそっ、これはヤバイぞ」サッ
グロメン「王はどこだ!?」ダダッ
勇者「むっ、お前は顔面崩壊くん」
女魔法使い「ちょっと何横取りしようとしてんのよ勇者の名声奪う行為とか殺すわよ」
グロメン「ええいうるさい」ダダッ
ボムッ
グロメン「ぐぇえええ」ドサッ
勇者「お、おい彼は一応一般人で敵じゃ」
女魔法使い「グロい顔してんだからモンスターと大差ないでしょ」
《女魔法使いから嫌悪感を受けました。しかし称号、亡国の復興者の効果によりダメージは無効》
グロメン(なんと……そんな効果が称号に)
- 46 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:13:50.038 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「だが、魔法のダメージまでは無効になって、ない」グタリ
グロメン(まぁ良い、どうせ後もうすぐ死ぬ運命だったんだ)
グロメン(もう、眠ろう……)スゥッ
勇者「まぁしょうがない、か」
女僧侶「そうよそうよ」
盗賊頭「ちっ、グロメン、大丈夫かっ」
グロメン「……お、王?」
グロメン「こっちに来ては……」
盗賊頭改め亡国の王「何を言う、臣下を見捨てる王があってたまるものか」ダッ
勇者「向こうから来るとは都合が良いっ!!」ブワッ
亡国の王「むっ」
勇者「キエエエエエイ!! ディメンションミッドガルソードオォ」ボボゴアッ
亡国の王「――っ」フシュウウ
グロメン「あ、あぁっ……」ジリジリ
グロメン(……そんな、そんな。まさか、あと幾ばくもない俺より先に逝くなんて……)ウウッ
- 47 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:18:55.260 ID:+oEr9xf+0.net
- 女魔法使い「なんかコイツ泣いてるんですけどキッモ」
《女魔法使いから嫌悪感を受けました。しかし称号、亡国の復興者の効果によりダメージは無効》
女僧侶「こいつも殺して行こうよ」
《女僧侶から嫌悪感を受けました。しかし称号、亡国の復興者の効果によりダメージは無効》
グロメン(……この称号が、俺を護ってくれている)
グロメン(あと何日も生きられない俺を……)
グロメン「……王よ」ウウッ
赤髪少女「な、何するのっ」バッ
勇者「君は盗賊に捕らわれていたのかな? もう安心だ」ニコッ
赤髪少女「そんなんじゃ――え?」ガクン
赤髪少女「お父様の、鎧……え? お父、様……?」
勇者「混乱しているのかな」ポリポリ
女魔法使い「大丈夫ですよちゃんと連れ帰って勇者さまが愛してあげればすぐに元に戻ります」
女僧侶「そうです。女の喜びを教えてあげれば良いんです」
勇者「うん。まぁ今までもそれでなんとかなってきたし、それでいいのかな?」
- 49 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:24:59.705 ID:+oEr9xf+0.net
- 赤髪少女「イヤアアア!!」
勇者「だ、大丈夫だ大丈夫だ」ガシッ
盗賊4「そ、その薄汚い手でお嬢に触るんじゃ――」フシュウウ
女魔法使い「まだ残党が居たの? まぁでもこれで最後かしらね」
グロメン(あ、あぁ……)
グロメン(最初は、本当になんでもない出会いだった。俺が調子乗ったからの出会いだった)
グロメン(でも、こいつらは俺に仲間を教えてくれた)
グロメン(……本当は、少しだけ、嬉しかったんだ)
グロメン「皆、皆俺見たいなの組んでくれないって、分かってたよ、だから、だから」ヒックヒック
勇者「おいおい男の混乱は管轄外なんだが」
女魔法使い「だから殺そうよ」
グロメン「力が欲しい、欲しい……」
《亡国の復讐者の称号を得ました。魔剣の能力を限定解除可能》
グロメン「何が勇者だ。くそだよ。俺はこんなのの仲間になりたかったのか?」
グロメン「違う、俺は違う」
- 51 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:30:20.673 ID:+oEr9xf+0.net
- 勇者「おいおい、大人しくしててくれな――」バッ
女魔法使い「な、何こいつ……」
女僧侶「ヤバイ魔力が」
グロメン「……」ズアァッ
勇者「……君は、何者だ? 本当にあの顔面崩壊くんか?」
グロメン「……」ズバッ
勇者「ぬっ、これは聖剣と同じ……いや、何かが違う」ズバッ
女魔法使い「隕石でも落としてやろうかしら」
勇者「やめろ。ここは引くぞ……」
女僧侶「な、なんで?」
勇者「あれはヤバイ。俺は戦えるが、お前らは一撃で死ぬぞ」
グロメン「……」
勇者「撤退だ! 君も来るんだ!!」ガシッ
赤髪少女「離してっ、離してって、お父様ァアア!!」
- 53 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:33:16.584 ID:+oEr9xf+0.net
- 勇者(なんだって言うんだ、そう言えばあの魔剣……見た事があるが)
勇者「あんな力は無かったハズだぞ……」チッ
グロメン「……」バタン
翌日
グロメン ハッ
グロメン「こ、ここは……」
盗賊たちの死体
グロメン「そう、言えば……勇者がもう来てて」
グロメン「……なんて事を」
グロメン「酷い」ウウッ
- 55 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:37:50.047 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「そ、そう言えば、王の娘は……?」バッ
グロメン「……そう、だった。勇者に」
グロメン「俺は……」
グロメン「もう、あと数時間くらいだろうか。この命」
グロメン「……いいさ。せめて最後くらいは、王の為に」
町の宿屋
赤髪少女「離せ、下郎が」
勇者「まいったなぁ。こうも嫌われるとは。僕の能力には魅了もあったハズなんだけど」
赤髪少女「そんなものが私に通用するわけないでしょ!!」
勇者(……魅了が通じないとなると、かなり良い血統の可能性が高いな)
勇者「どうしたものか。見た事ないしなぁ君の顔。いっその事、体を重ねて分かりあったほうが教えて貰うにも早いかな?」
赤髪少女「――ひっ」
- 56 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:40:50.661 ID:Pf9YEcoy0.net
- ゴクリ
- 57 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:42:34.540 ID:+oEr9xf+0.net
- 勇者「さて……それじゃあ」スポポーン
赤髪少女「こ、来ないで、来ないで……」
勇者「怖いのは最初だけさ……ん?」
ジィ
勇者「誰だ」
勇者「居るのは分かっている」
グロメン「……」
勇者「なんだ顔面崩壊くんか」ズバッ
グロメン「いきなりっ」バッ
勇者「君は危険だと思うからすぐに死んで貰うよ。一般人だと思ってたけど、なんだか危ないね」
グロメン「それでも勇者か?」
勇者「だから君は殺すよ」
グロメン「はぁ? 言葉通じてるか?」
勇者「君には永遠にわからないだろうね」
- 59 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:46:51.981 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「ちっ、魔剣よ」ズアッ
勇者「ここでそれを使わせたくないなぁ」ババッ
グロメン「ふんっ、お前にききそうにもないことくらい把握してる」
勇者「それじゃあどうするのかな?」
グロメン「こうするのさ」ズアッ
勇者「っ、暗闇で視界を」
グロメン「今だっ」パラパラ
赤髪少女「え? あなたは」
グロメン「今お助け致します。王の娘よ」ガッ
赤髪少女「あっ、ちょっと」バタバタ
グロメン「しばし我慢を」パリーン
赤髪少女「ギャアアア空にぃいい」
勇者「ちっ、逃したかっ」ブンブン
- 61 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:50:58.021 ID:+oEr9xf+0.net
- 野原
グロメン「ここまでくれば大丈夫でしょう」
赤髪少女「……」
グロメン「これをどうぞ、お納めください」ジャラ
赤髪少女「これ、は?」
グロメン「52万円あります。少ないですが、お使い下さい」
赤髪少女「あなたのでしょう」
グロメン「どうせもうすぐ意味が無くなるもので」
赤髪少女「どういう意味?」
グロメン「そういう意味です。このお金で、しばらくは別の国か町で過ごして、その後仕事でも見つけて」
グロメン「そうして生きていって頂けたらと」
赤髪少女「はぁ? 何言ってるの?」
赤髪少女「あ、あなたはお父様の部下でしょ!?」
グロメン「ですがそろそろ死ぬので」
赤髪少女「ふざけないでよ、もうあなたしか残ってないのよ!! 私に一人で生きてけって言うの!?」
- 62 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:51:52.479 ID:c9xU4prda.net
- ランスみたいな設定だな
- 63 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:52:51.556 ID:kPZQjXnV0.net
- >>62
ランス君は口が大きいだけでイケメンだから・・・
- 64 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:55:47.779 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「あなたは王の娘だ」
グロメン「気高く強く、生きていけるハズです」
グロメン「その美貌と共に、またその人生にも栄華あれ」スッ
赤髪少女「な、何よ、顔面崩壊のくせにっ」
赤髪少女「わかったわ、私が顔面崩壊って言ったから、それが気に食わないんでしょ!?」
赤髪少女「悪かったから、悪かったから、それは謝るから」ジワッ
赤髪少女「国だって、再興するって」ヒックヒック
グロメン「その意思があればこそ、その未来には涙より笑顔が相応しきと存じます」
赤髪少女「何よっ、何よっ、急に本物臣下らしくなって、顔面崩壊のくせにっ」
グロメン「王の臣下になると契りをかわしました、私は臣下なのです」
- 65 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 02:59:36.001 ID:+oEr9xf+0.net
- 《称号を得ました。永劫の臣下を取得》
グロメン(なんかまた新しい称号が……)
グロメン(どうせ役になんて立たないだろうがな。今となっては)
《魔剣の呪いによる死亡まで、あと三十秒となりました》
グロメン(ここまで、か)フッ
赤髪少女「何笑ってんのよっ」グスグス
グロメン(仲間ごっこも)
グロメン(臣下ごっこも)
グロメン(あぁ、全力でやれた)
グロメン(悔いは無い)ガクリッ
赤髪少女「ちょ、ちょっとねえ、何倒れてんのよ!!」
- 68 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 03:03:42.923 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン(成人してたった三日だったが)
グロメン(まぁ充実してた)
グロメン「ただ、願わくば……」
赤髪少女「何、何よ」
《時間が来ました。死亡します》
グロメン「……あっ」グタッ
赤髪少女「ちょっと、え?」
グロメン「……」
赤髪少女「冗談、でしょ?」サッ
赤髪少女(心臓が、止まって……え? なんで?)
赤髪少女「だって、そんないきなり死ぬって、ありえないでしょ……」
赤髪少女「へ?」
グロメン「……」
- 71 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 03:10:45.377 ID:+oEr9xf+0.net
- 赤髪少女「……いや、いや」ガシッ
赤髪少女「なんで、死ぬのよ」ズッ
赤髪少女「駄目よ、死ぬなんて」ガスガスッ
赤髪少女「そ、そうね、勝手に死んじゃ駄目よ」ガスガスッ
赤髪少女「死ぬなら、私の手で、私が殺して、あげるから」ガスガスッ
赤髪少女「あなたしか居ないんだから、駄目よ、そう言えば生の反対は死なのよね?」ガスガスッ
赤髪少女「じゃあ殺せば蘇るわ」ガスガスッ
《赤髪少女からの好意が限界突破。ヤンデレの愛を取得、蘇生します》
グロメン「――ぷはっ、い、痛っ」
赤髪少女「ほ、ほら生き返った、あはっ」ニコォ
グロメン「な、なんだ体中穴だらけなんだがっ」
《呪いを解除します。異性からの好意を取得》
赤髪少女「えへっ」ガスッ
グロメン「いたっ」
- 72 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 03:17:42.699 ID:+oEr9xf+0.net
- 《称号、永劫の臣下の効果により主からの攻撃は無条件回復します》
パァアアッ
グロメン「穴がふさがってく」
赤髪少女「あはっ、あははっ」ガスガスッ
グロメン「何、何を痛いっ」パアア
グロメン「でもすぐに傷が治る」
赤髪少女「もう離さないわ」ニコォ
グロメン「……どうなってるんだ」
赤髪少女「私より先に死んじゃ駄目よ」ダキッ
グロメン「え?」
赤髪少女「私より先に死んだら殺して蘇らしてあげる」
グロメン「ど、どういうことだ」
赤髪少女「私と国の再興するのよね?」
グロメン「いや、それは……」
赤髪少女「するのよね?」ゴアッ グロメン「はい」
- 73 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 03:21:33.452 ID:UnHAJOi6a.net
- グロメン最強
- 74 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 03:23:16.636 ID:+oEr9xf+0.net
- 赤髪少女「良かったぁ」ギュッ
グロメン(なんだ、こんな美少女に抱きつかれて本来なら嬉しいハズなのに)
グロメン「寒気しかしない……」
赤髪少女「ねぇ、最初は何から始めれば良いと思う?」
グロメン「え?」
赤髪少女「お金が必要? それとも土地? いいえ子どもかしら?」スッ
グロメン「すいません離れて貰っていいですか」
赤髪少女「いーや」
グロメン「でも」
赤髪少女「次それ言ったら目玉抉り取って私の介護なしでは生きられないようにしてあげる」
《永劫の臣下の称号が変化。永劫の伴侶となります。攻撃は無効果されなくなります》
グロメン「えっ」
赤髪少女「腕と足も切り落としたほうが良いかしら。そしたらあーんしないと生きてけなくなるものね」
グロメン(どうしよう)アワワ
- 75 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 03:28:57.348 ID:+oEr9xf+0.net
- 赤髪少女「ううん」スリスリ
グロメン(ゾッとする。手足も目も無い状態で生きる? 冗談じゃない)
グロメン「しかし、逃げるにもこうも密着されてはな」
赤髪少女「お金もあるし、良いホテルに泊まりましょ」
グロメン「それはちょっと」
赤髪少女「何が不満なのかしら」チャキ
グロメン「いや臣下と姫殿下が同じ所に泊まるのは威厳と言うものが」
赤髪少女「それもそうね」
グロメン(よっしゃああナイス言い訳俺っ!!)
赤髪少女「じゃああなたが王になれば良いじゃない」
グロメン「えっ」
赤髪少女「それなら全部解決でしょ?」
《称号、王の道を行くものを取得しました》
グロメン「変な称号が……」
《だから言ったよね、大変な事になるって》
- 76 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 03:33:09.336 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「ええっそういう意味だったのぉ!?」
《これは選択肢の一つ》
《王は民に惚れられ、愛されしモノ》
《だからこの道が君に提示された》
グロメン「……」
《他の道もあった》
《でも君はこれを選んだ》
《もう、引き返せない》
グロメン「その、他の道ってちなみにどんなのありました?」
《ハーレムの主になるとか》
《世界の種馬になるとか》
《まぁ色々》
グロメン「そっちのが良かったァア!!」
- 77 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 03:37:09.393 ID:+oEr9xf+0.net
- 《しょうがないよ》
赤髪少女 スリスリ
グロメン「あの、思ったんスけど」
《なに?》
グロメン「もしかして実は俺の能力って当たりだったりします?」
《かもね》
《勇者は憧れられると強くなれる能力だし》
《魔王は支配すると強くなれる能力だし》
《そいつらと同系統》
グロメン(マジかよ……)
- 78 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 03:42:37.239 ID:+oEr9xf+0.net
- 《まぁ頑張ってくれたまえ》
グロメン「頑張れって、何を……」
《それは君が決める事だ》
グロメン「え? だってこの事態あんたは知ってたんでしょ? なら先も知ってんじゃ?」
《んな事ぁ無い》
《あくまで可能性を知れるに過ぎないから》
《そもそもこのまま君が死んでたかも知れないし》
グロメン「つっかぇねー」
《ダメージ食らわせるよ?》
グロメン「悪かった」
《じゃあね》シュン
グロメン「ちっ……どうしろって言うんだよ」
赤髪少女「あぁ、早くお子を作りましょう」ムギュッ
グロメン「うぇーい……」ヒヤッ
- 79 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 03:46:58.894 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「声の事を考えるなら、どうにも俺の選択肢はあまりないように思えるが」
赤髪少女「どうかされましたか」
グロメン「なんで急に丁寧な言葉にっ!?」
赤髪少女「だってあなたが次の王でございますもの」スリスリ
赤髪少女「逃げようとしたら、先ほどのとおりに手足を切り落として目も抉って」
赤髪少女「耳と鼻もそぎ落として」
グロメン「なんか増えてる増えてる」
赤髪少女「ですが」
グロメン「はぁ、仕方ないか。とにかく、一旦はこの道を進むしかない、と」
- 81 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 03:52:43.834 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「しかし俺に国作りか」
グロメン「どう考えても無理だろ」
赤髪少女「大丈夫でございます」スリスリ
グロメン「いやだってこの顔面だし、民も集まらないだろ」
赤髪少女「そんな事はありません」
赤髪少女「集まらないのであれば増やせば良いのです」
グロメン「だからそれが」
赤髪少女「産んで増やすのです」
赤髪少女「私が何十何百とお子を孕んで見せましょう」
グロメン「物理的言うか周期的に無理でしょ」
赤髪少女「成せば成る、成さねば成らぬでございます」スリスリ ムニュッ
グロメン「……本当どうしろってんだか」
- 82 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 04:00:08.926 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「しかし、民か」
グロメン(どうやって集めたものか)
グロメン「と言うかそれ以前に、これもう修正とか出来ないのかな」
グロメン「かなりイバラの道に思えるんだが」
赤髪少女「いばらは薔薇、花道でございますね」
グロメン「すげぇ発想力」
赤髪少女「大丈夫でございます、あの空を見て下さい。ほら、昼間だと言うのにまるで祝福するが如く」
キラン
グロメン「死兆星が」
赤髪少女「今すぐあの星壊して来ますね」
グロメン「まって無理だから絶対無理だから」ガッ
- 83 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 04:06:54.704 ID:+oEr9xf+0.net
- 赤髪少女「しかしっ」
グロメン「俺の近くに居るんじゃなかったの?」
赤髪少女「はっ、そうでした」ススッ スリスリ
グロメン(はぁ……まぁ、やるしかないか)
グロメン「最初はクソ能力だと思ってたけど」
グロメン「想像以上にクソ以下のクソ能力だったような気がする」
赤髪少女「あぁ、そうです、民を増やす方法を思いつきました」
グロメン「はい?」
赤髪少女「妾を増やすのです。千人も妾がおり、全員が10人を出産したとしたら、一万人の民の出来上がりでございます」
グロメン「……」
赤髪少女「勿論正妻は私ですが、民を増やす為ならば甘んじて受け入れましょう」
赤髪少女「ただし王が見るのは私だけ、それを破ってはなりません」
グロメン「なんかひどい」
- 84 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 04:10:33.063 ID:+oEr9xf+0.net
- 赤髪少女「酷いとは数がでございますか?」
グロメン「そういう事じゃない」
赤髪少女「でしたら妾の数を一万人に増やしましょう。そうすれば10万の民が」
赤髪少女「いえ、妾は10万人が良いかも知れません。さすれば100万の民です」
赤髪少女「一大勢力となりましょう」
グロメン(なんか国民全員が俺の血引いててそれが100万とか)
グロメン「想像したらゲロ吐きそうになってきた」
赤髪少女「むむっ、まだ少ないと? しかし王の種にも限りが……」
グロメン「まず10万人の妾とかの時点で無理だって気づこう」
- 85 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 04:17:09.930 ID:+oEr9xf+0.net
- 赤髪少女「しかし方針は決まりました」
グロメン「決まったんだ」
赤髪少女「まずは100人の妾を娶りましょう」
グロメン「結局そこなのか」
グロメン「もっと色々とあると思うんだけどね」
赤髪少女「色々?」
グロメン「虐げられている民を解放して引き入れるとか」
グロメン「圧政の国を乗っ取って丸ごと頂くとか」
赤髪少女「なるほど、ではまず西へ向かいましょう」
グロメン「西?」
赤髪少女「そういった国があると聞いた事があります」
グロメン「なるほど」
赤髪少女「しかしその前にすることが」グイッ
グロメン「な、何を」
赤髪少女「まずは種を頂きませんと。抵抗するなら手足を切り落としますので」
- 86 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 04:21:29.908 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「えぇ……」
赤髪少女「大丈夫です、三時間も楽しめば少しは私も満足ですので」
グロメン「俺童貞だけどその時間がおかしいって事だけはわかる」
赤髪少女「何もおかしくないです」
グロメン「そういうものなの?」
赤髪少女「本当は二十四時間繋がっているべきでしょう」
グロメン「狂ってる。もしかして淫乱な人だったんか」
赤髪少女「私も始めてです。王が私を乱らにしたのです」
グロメン「まだ何もしてないんだけど!?」
赤髪少女「ですから今からするのです」グイグイッ
- 87 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 04:29:12.217 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン「まだ心の準備が――」
赤髪少女「物事はいつだって急です。うろたえてはなりません」
……
…
ギッ ギッ
《称号、王家の種馬を取得しました》
《称号、一発命中の男を取得しました》
《愛の行為の終着地点の一つに到達しました。今後は誰かに嫌われてもバッドステータスを得る事はありません》
翌日
赤髪少女「~~♪」スリスリ
グロメン(ヤバイ)汗ダラダラ
グロメン(本格的に取り返しがつかない事になってきた)汗ダラダラ
グロメン(気持ち良いことは気持ち良かったが、しかしせめて妊娠してない事を祈るべきか……)
グロメン「……」ダラダラ
- 89 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 04:34:26.682 ID:+oEr9xf+0.net
- グロメン(だが、祈った所で気になる称号があるんだよな)
《一発命中の男》
グロメン(これ、どういう事だ?)
グロメン(朝起きたらあった)
グロメン(つまり、行為の後に出てきたという事だ)
グロメン(文字通りだと推測するなら……)チラッ
赤髪少女「昨日は何度も何度も///」
赤髪少女「零れるくらいに愛を注ぎ込んで頂き、確実に孕んだような気がします」
グロメン ゾクッ
グロメン(そういう、事なのか?)
グロメン(いやいや、でも俺が下でこの子が上だったから、重力的なアレで子種は下に垂れて落ちてるハズ)
グロメン「大丈夫だ、大丈夫だ」汗ダラダラ
- 91 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 04:50:31.403 ID:+oEr9xf+0.net
- ――それから数十年後
この世界に、一つの大きな国が誕生した
貧しい民や圧政に苦しむ人々を引き入れ
王は民に優しくあったと言う
その国は今、世界を二分する帝国との戦いを控えていた
《称号、世界を統治すべき王を取得》
老グロメン「まだ続きあんのかよ……」
イケメン「父上」
老グロメン「なんだ」
老グロメン(しっかし俺の種でよくこんなイケメン産まれたな)
老グロメン(似てんの目の辺りだけじゃねーか美女の血は凄いわ)
イケメン「そろそろ、帝国との開戦ですが」
老グロメン「うむ」
イケメン「先方には勇敢なる老兵となった勇者が居るとの事で」
老グロメン「やれやれ、因縁深い相手だな」スッ
イケメン「魔剣をお使いに?」
老グロメン「うむ。今やこれの全機能使えてしまうからのう」
- 92 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 04:55:42.485 ID:+oEr9xf+0.net
- イケメン「しかし、それでは直々に戦場へ?」
老グロメン「あいつだきゃあ許さん」
イケメン「何がそこまで父上を駆り立てるのか……」
老グロメン「くっそ忌々しい」
老グロメン(あの後も数々の交戦があった。ここぞと言う時に邪魔ばかりしくさりやがって)
老グロメン(おかげで途中で修正も出来ず、あれよあれよと言う間に王となる有様だ)
老グロメン「八つ裂きにしても足りん」クワッ
イケメン(きっと聞くも恐ろしい因縁があるのだな……)スッ
老グロメン「絶対、絶対にだ」
- 97 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 05:03:53.802 ID:+oEr9xf+0.net
- 赤髪美少女「お父様」スッ
青髪イケメン「父上」スッ
銀髪美少女「お父上」スッ
金髪ガチムチ「親父」スッ
イケメン「僕らも直接前線へ」
老グロメン「帝国を蹂躙せよ、火であぶれ、焼け爛れる敵兵を踏み潰してゆけっ!!」バッ
カツカツ
カツ
ガチャッ
民衆 ワーワー
老グロメン「聞くが良い、民よ!!」
老グロメン「今より帝国との開戦を行う!!」
老グロメン「決して負けはせぬ!!」
老グロメン「ぶちのめすのじゃ!!」
老グロメン「特に勇者とか言うヤツを倒したものには褒美を与えようぞ!!」
- 98 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 05:06:22.450 ID:7uoRyuHl0.net
- 勇者現役かよ
- 99 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 05:11:06.105 ID:+oEr9xf+0.net
- イケメン「僕らも手を振ろう」ヒラヒラ
銀髪美少女「少し恥ずかしいわ」
金髪ガチムチ「気分が良いじゃねぇか」ブンブン
青髪イケメン「全く、兄上はいつも短絡的で困る」眼鏡クイッ
赤髪美少女「あんたもスカしてて大差ないけどね」
青髪イケメン「何か言ったか姉上?」
赤髪美少女「何も?」ハンッ
青髪イケメン「全く、伯母上そのものだな性格が」
赤髪美少女「ふんっ」クルッ
- 100 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 05:16:14.155 ID:+oEr9xf+0.net
- 黒髪美少女「あの~私の事忘れてません?」パタパタ
老グロメン「お前はこっちじゃ」
黒髪美少女「あう、お父ちゃん何を」
老グロメン「帝国にお前の最大火力の魔法ぶち込んでやれ」
黒髪美少女「えぇ~」
老グロメン「きちんとやったら五年に一度しか作れぬ最高級の飴玉をやろう」
黒髪美少女「あれ美味しいんだよねー」
老グロメン「じゃからさっさとやるのじゃ、あぁ、位置はここらへん」
黒髪美少女「や、やたら具体的だけど」
老グロメン「情報によればここにおるんじゃ勇者がのう」ギリギリ
黒髪美少女「お父ちゃんどんだけ勇者嫌いなんよ~」
- 101 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 05:21:38.134 ID:+oEr9xf+0.net
- 老グロメン「当たり前じゃ、バラバラにしてそのまま異次元に放り込みたいくらいじゃ」
老グロメン「あやつの血肉などこの世界に残しておけぬ」
黒髪美少女「そういや勇者の畜生伝記とか出してたくらいに嫌いだったんよね」
老グロメン「そろそろ500万部突破のベストセラーじゃ!!」
黒髪美少女「あれ面白いもんね。最高に勇者が畜生すぎて」
老グロメン「全部真実しか記しておらん」
黒髪美少女「半分妄想も入ってるって前に言ってなかったん?」
老グロメン「ええいいいからやるのじゃ!」
黒髪美少女「はいはい……」スゥッ
- 103 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 05:28:22.462 ID:+oEr9xf+0.net
- 黒髪美少女「カオス・メテオストライクゥ……」ボソッ
ゴゴゴッ
ゴガアアッ
ドゴゴゴーン
老グロメン「巨大隕石の連続爆撃に空間の切り離しまでを行う魔法、いつみても爽快じゃな」
老グロメン「はははっ、これで勇者といえどしまいじゃ」
黒髪美少女「お父ちゃんのほうが畜生に見えてきたん」
老グロメン「ほれ飴玉じゃ」スッ
黒髪美少女「わーい」パクッ
イケメン「さぁ、狼煙は上がった、僕らも続くぞっ!!」バッ
兵士 ガシャガシャ
老グロメン「さて、ワシも行くとするか」ガシガシ
老グロメン「死んだと思うが、万が一もあるからのう」
- 104 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 05:34:32.887 ID:+oEr9xf+0.net
- 老グロメン「いや、間違いなく生きてはいるじゃろう」
老グロメン「出なければ前線に出よう等とはじめから言わんわい」ズアッ
ズズッ
金髪ガチムチ「むっ、親父が消えた」
青髪イケメン「父上の力はやはり別格だな」クイッ
赤髪美少女「さて、切り刻むわよ」
銀髪美少女「私は後ろから……痛いのやだし」
ズアアッ
老グロメン「……ふむ、ここらいったいは全滅」
老グロメン「勇者の気配は無し、誤情報か?」
- 106 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 05:38:04.666 ID:+oEr9xf+0.net
- 老勇者「ここにおるわい」パアアッ
老グロメン「むっ、空気の中に隠れておったか」
ガキィン
老勇者「ここであったが百年めへぇ」
老グロメン「入れ歯がズレとるぞい」
老勇者「あっ、本当じゃ」ガチガチ
老グロメン「隙ありじゃああ」ズバッ
老勇者「卑怯じゃぞおお」バッ
老グロメン「ちっ、避けるんじゃあない」
老勇者「正々堂々と戦うべきじゃろう」
- 108 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 05:44:36.127 ID:+oEr9xf+0.net
- 老勇者「こんな殲滅極大魔法まで使いおって」
老グロメン「正々堂々もへったくれもあってたまるかいな」ゴアッ
老グロメン「散々邪魔しくさりおってからに。お主からの奇襲も一度や二度では無かったじゃろうが」
老勇者「正義の前ではなんでも正々堂々なんじゃあ」ズバッ
老グロメン「とんだド畜生じゃのう」ゴババァン
老勇者「なんちゅう事を、山が削れて二つになってしもうたじゃないか」
老グロメン「元々我が娘の魔法で似たようなもんじゃろうが」
老勇者「そいつはそうじゃが……」
老グロメン「刺し違えてでもお主は殺す」
老勇者「勇ましい事じゃ。しかし、私と差し違えようとも、我が子がおるからのう」
老勇者「お前ん所より出来が良い自信があるぞい」
- 109 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 05:50:19.408 ID:+oEr9xf+0.net
- 老グロメン「ふん、そういうのは負けフラグって言うんじゃあ!!」ズアアッ
老勇者「おっとっと」ヒョイ
……
…
イケメン「なんだ、強い力を感じる……」
ガキィン
イケメン勇者「貴様の命ここで貰いうけるぞ!!」
イケメン「君は……」
イケメン勇者「ふん、高名轟く次世代の勇者の俺の顔を知らんとは、余程田舎モンらしいな」
イケメン「……」
イケメン勇者「高そうな鎧を着込んで、どこぞの貴族の初陣坊ちゃんか?」ハンッ
イケメン「そうか次世代の勇者なのか君は。君は殺すべきだね。父上への手土産にしよう」
- 110 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 05:55:57.347 ID:+oEr9xf+0.net
- ……
…
赤髪美少女「どいつもこいつも雑魚ばっか――ん?」
ガキッ
赤髪勇者「あら、これはこれは」
赤髪美少女「面白そうなのが居るじゃない」
赤髪勇者「双剣だったかしら、あなたの異名」
赤髪美少女「あら知ってくれてたのありがとう。私はあんたの事知らないけど」
赤髪勇者「私、炎髪の勇者って呼ばれてるんだけど」ピキッ
赤髪美少女「かっちょ悪っ」
赤髪勇者「死にたいようね」ピキピキ
- 113 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 06:01:45.976 ID:+oEr9xf+0.net
- ……
…
青髪イケメン「で、ここはこうしましょう。恐らくは……」
兵隊長「この布陣で?」
青髪イケメン「えぇ、大体相手のウスノロの事は手に取るように分かりますから」眼鏡クイッ
青髪勇者「何か今馬鹿にされたような気が……」
部隊長「しかしどうしますか? ここまで失策続きですが……」
青髪勇者「ううむ……。帝様や父様に任された以上はこれ以上の失敗は……」
……
…
- 116 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 06:08:36.314 ID:+oEr9xf+0.net
- 金髪ガチムチ「オラアアッ!!」ガアァン
敵兵「化けモンじゃああ!!」ダダッ
ガチムチ勇者「何を逃げるっ」ガシッ
敵兵「へ?」
ガチムチ勇者「敵前逃亡とは戦士の風上にも置けん」プチ
敵兵 プラーン
金髪ガチムチ「ん? てめぇ……」
ガチムチ勇者「俺が相手だ。この力の勇者サマがな」ニタッ
金髪ガチムチ「自分の兵、引いては護るべき民になんつー事を」
ガチムチ勇者「下らん、どうせポコポコ産まれてくる。使い捨てだ」
金髪ガチムチ「ふんっ、やはり勇者の畜生伝記は真実か。勇者と言う名にはロクなヤツがいねぇんだな」
- 117 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 06:14:15.571 ID:KA8L5vyd0.net
- 熱い展開
- 118 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 06:15:38.813 ID:+oEr9xf+0.net
- ガチムチ勇者「畜生伝記? なんだそれは」
金髪ガチムチ「知らんのか? 残念なヤツだな。我が国では一般教養だぞ」
ガチムチ勇者「よくわからんが馬鹿にされてんのだけは分かるぜぇ!」ガバッ
……
…
銀髪美少女「皆さん頑張ってねー」
兵 ウォオオ
銀髪美少女「私ここで回復のお仕事してるからー」
兵 ウォオオ 結婚シテクレー
銀髪美少女「ちゃんとお父上に私の活躍皆で伝えてねー」
兵 ウォオオー
銀髪美少女(ちょろいわ)
- 119 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 06:19:59.033 ID:+oEr9xf+0.net
- 銀髪美少女「これで士気が上がるっていうんだからサ」
銀髪美少女「でも、なんか向こうの士気も凄いのよね、どうなってるんだろう」
銀髪勇者「ほらほらアタシの靴舐めなさい」
敵兵「はひ、はひ」ペロペロ
銀髪勇者「綺麗に舐めとったら回復したげる」
敵兵2「ハヒィ」ペロペロ
銀髪勇者「良い? ちゃんと生きて帰ってきたら奴隷にしたげるわ」フフッ
敵兵 ウオオオッ 奴隷ニシテクレー
- 120 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 06:27:47.996 ID:+oEr9xf+0.net
- ……
…
黒髪美少女「飴甘いし」ペロペロ
黒髪美少女「あーもう無くなりそう」ペロ
黒髪美少女「もう一発撃ったらお父ちゃん飴くれるかなん?」スッ
黒髪美少女「いや、駄目やんね。今撃ったら兄様姉さま諸共吹き飛ばしちゃうし……」
黒髪美少女「まっ、いっか。本でも読んでよっとん」ギシッ
黒髪勇者「いやですが」
帝「なぜじゃ、お嬢よ、お主の魔法があれば」
黒髪勇者「今撃ったらこっちの軍も全滅しますが?」
帝「それは……」
黒髪勇者「先制された時点で強力な魔法はもう駄目ですね」フルフル
帝「しかし、勝たねば」
黒髪勇者「嫌ですね、お父様や兄様姉様もいますし」
帝「扱い辛いのう」ボソッ
- 122 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 06:33:26.116 ID:+oEr9xf+0.net
- ……
…
老グロメン「ほいさー」ゼハゼハ
老勇者「あいさー」ヒィヒィ
老グロメン「だ、だいぶ疲れて来ているのう」ハァハァ
老勇者「お前もじゃろうが」ノハァノハァ
老グロメン「昔のようには行かんわい」
老勇者「戦いで死ぬ前に疲労で死そうじゃあ」
老グロメン「ええい、次の一撃で決着つけたるわい」
老勇者「こっちもじゃ、もう体力残っておらんしのう」フガフガ
- 124 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 06:39:25.122 ID:+oEr9xf+0.net
- 老勇者「もう後先も考えられんぐらいに疲れておるわい」
老勇者「もう勝ち負けなんぞどうでもええ」
老グロメン「む?」
老勇者「なんじゃ?」
老グロメン「勇者敗れたりっ!!」
老勇者「突然何を」
老グロメン「ワシは次で決着をつける気じゃが、負ける気はもっとらん」
老グロメン「勝利への執念を捨てるとは、すなわち剣の鞘を投げると同義」
老グロメン「勝って収める心の鞘を捨てるとはのう、負ける気満々じゃなぁ」
老勇者「むぐぐっ」フガフガ
老グロメン「それでは逝けい」バッ
- 127 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 06:50:57.684 ID:+oEr9xf+0.net
- ……
…
《称号、世界を統べる王を獲得しました》
…
……
イケメン「……さて、父上への手土産も持参した」スタスタ
赤髪美少女「あら、丁度帰ってきてたのね兄様。……何その生首」テクテク
青髪イケメン「終わって見れば快勝でしたね。妹の先制魔法が状況を有利にした点を考慮しても」コツコツ
銀髪美少女(ご褒美貰えるかしら。ちゃんと伝わってれば貰えるハズ)テクテク
金髪ガチムチ「ん? なんだお前らも戻って来てたのか。まぁ良い聞いてくれ、俺はこれから勇者の畜生自伝を義務教育に加えるよう進言しようかと思ってんだが」
黒髪美少女「ちょっとそれはどうかと思うけどん……」瞼ゴシゴシ
金髪ガチムチ「なんでだ!? 妹よ」
黒髪美少女「そもそもかなり売れてるし、今更って感じがするんけどね」
老グロメン「ご苦労だったのう、お前たち」
イケメン「父上……そんなにボロボロに」
老グロメン「歳には勝てんわい」
- 128 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 06:59:04.705 ID:+oEr9xf+0.net
- 青髪イケメン「しかし、随分と誇らしいお顔を……つまり、勝利したと?」
老グロメン「まぁそうなるのう」ニマッ
金髪ガチムチ「さすが親父だ」ウンウン
イケメン「父上、僕の戦果もご覧頂きたいのですが」
老グロメン「うむ?」
イケメン「こちらです」生首ゴローン
老グロメン「汚なっ、そんなもの城の中に入れるでない」
イケメン「え?」
黒髪美少女「くっさいんけど」
青髪イケメン「それ、言おうかどうか迷ってましたけど、やっぱりアレですよねなんで持って来たんですかね」
赤髪美少女(そう思われるのねやっぱり。私は途中で捨ててきて正解だったわ)
イケメン「いやだって……」
金髪ガチムチ「おいおい、近寄るなよ」ジリジリ
イケメン「いやいや僕の頑張りをだね!?」
老グロメン「分かった分かった。とりあえずそれは処分するのじゃ。くっさくて叶わん」
- 129 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 07:05:51.955 ID:+oEr9xf+0.net
- イケメン「おかしいなぁ……」ブツブツ
老グロメン「あいつの将来が少し心配なんじゃが……」
老グロメン「ん?」
《王路の試練をクリア。ハッピーエンドが待っています》
《不老不死の法を得れます。得ますか?》
老グロメン「ふむ……」
老グロメン「別にいらん」
《あれ? そうなの?》
老グロメン「そうじゃな。第一、ワシにハッピーエンドは似合わんよ」
《そうかな? かなり頑張ってたと思うけど》
老グロメン「ここに来るまでに、人だって殺した、汚い事もやってきた」
《でもそれは君が進んで望んでやった事じゃないよね? 結構仕方なくって面が多かったと思うけど》
老グロメン「だとしても、その罪が無くなるワケでもないじゃろう」
- 131 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 07:09:55.897 ID:4KjPDixf0.net
- 天の声さんはずっと付き合ってきたのか
- 132 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 07:10:41.121 ID:+oEr9xf+0.net
- 《素直に受け取って良いと思うけど?》
老グロメン「馬鹿を言うでない。大体にして、不老不死のどこがハッピーエンドなんじゃ」
老グロメン「死ねないのではエンドが来ないじゃろうが」
《そいつはそうだけど》
老グロメン「それに……」テクテク
青髪イケメン「?」
赤髪美少女「?」
金髪ガチムチ「?」
黒髪美少女「?」
銀髪美少女「?」
イケメン「おかしいなぁ」ブツブツ
- 133 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 07:15:40.005 ID:+oEr9xf+0.net
- 老グロメン「子たちから贈られる愛」
老グロメン「妻たちから贈られる愛」
老グロメン「そして、それ以外にも」
コツコツ
コツ
ガガァン
民衆 ワーワー
王グロメン「こんなにも沢山の人々から愛を貰った」
王グロメン「そしてワシもまた愛を贈った。全ての人々へ」
《……》
王グロメン「この顔で、表情で、まさかこのような人生を送れるとは」
王グロメン「必然か、悔やむ時もあれば、涙する事もあった。しかし、こうして終わって見れば」
王グロメン「存外に良い人生であったではないか。ワシはこのまま、愛を贈られ贈る時間の中で、死にたい」
王グロメン「永久の時を生きれば、いずれは愛が無くなる世界へと辿りつこうぞ。それは悲しき事じゃ」
《なるほどね……》
- 134 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 07:28:37.779 ID:+oEr9xf+0.net
- 《そいつが君の選択か》
王グロメン「そうじゃ」
王グロメン「ワシは愛を得て、本当の強さを知り手にしたよ」
王グロメン「ただの腕っ節ではない、本当の強さをのう」ヒゲ ワシャワシャ
《随分強くなったね。心が。でもこれはなんて言えば良いのかな》
《トゥルーエンド? グッドエンド? ベストエンドかな?》
《なんて言えば良いのかな》
王グロメン「そうじゃなぁ」
王グロメン「惚れられると強くなれる、エンドでいいんじゃなかろうか?」ニヤッ
《……あぁ、確かに》
《それが、正しい呼び方かも知れないね》
《最後の称号 惚れられると強くなれる男 を獲得致しました》
ワーワー
王グロメン「ほっほっほ……のう? 皆様よ」チラッ
――グロメン「惚れられると強くなれる能力?」 完――
- 138 :以下、\(^o^)/でVIPがお送りします :2015/08/10(月) 07:45:19.074 ID:pyxF41Gia.net
- 面白かったわ
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1439134180/
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